Category Archives: 日々つれづれ

演劇企画集団THE・ガジラ「ゴルゴン」

演劇企画集団THE・ガジラ「ゴルゴン」を観劇。新宿「雑遊」にて。 本当に久しぶりのガジラ。 相手を想えば想うほどに、哀しい憎悪が増幅する。 みんな、自分の描いた物語のとおりに生きられないと嘆く。 自分の夢を描けなくなった母は、それを娘に託し自分の夢を転嫁する。 夢を諦めない人は、シアワセナノカ? みんなイイ人だよ、確かに。優しいよ、ホントに。でも、それが、愛おしく痛い、、、 夢を諦めない人達=挫折を知らない人達。ドキッ・・・ 大磯までの帰路、泣きたいのに泣けない。心をえぐられたようで、えぐられてない。 でも確実に何かが胸に留まっている。 作品の魂柱、女優西山水木さんの存在にありがとう。 鐘下さん、、、。 帰りは大磯駅前波止場「磯人」に寄って、流せなかった涙を飲み込み、胸のつかえを流し込む。 相席した代々漁師だったYTKさんの言葉、 「人間がいなきゃあよお、神も仏もいねえんだよ。もうなあ、許すしかねえんだよ。」 泣いた・・・ やっぱり、明日はあるよね。 今週末24日(日)まで演ってます。 これは、観て欲しい、ト想う。 演劇企画集団THE・ガジラ「ゴルゴン」 http://gazira.info/ 桜井秀峰

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春なのに冬の話。

すっかり春になり、初夏のような陽気も感じられるようになってきました。 この冬をおさらいしておきますと、 オールドフルートのオーバーホールに、新作フルートの制作が続きました。 そして新作フルートの下ごしらえとして、冬に行う最も重要な作業もしました。 それは「木工」です。 私たちは木製フルートも制作しておりますが、製材から管体製作まで自分で行っています。 昔から木の伐採は冬に行うものだとされてきました。 初霜が降りた頃、樹木たちは地中からの水分吸い上げをやめて、冬に備えるそうです。 木の中が水分で満たされてしまったら、真冬に凍ってしまうからだとか。 木も生きているんですね。 また、伐採した木材をより永く持たせる為に「新月切り」と言って、 冬の満月から新月(闇夜)にかけての数日間のみ伐採したのだそうです。 法隆寺に使われている木材たちも「新月切り」された材だという話。 実際に私たちも木製フルートを制作していると、 冬の時期に木工作業をした方が、その後に大きな差が出ると実感しています。 フルートに使われるのは熱帯の木材ですが、違いはありません。 より永く奏で続けられるよう、これからも「冬の木工」を続けていきます。 桜井秀峰 追伸 先日、スイスのバーゼルとイタリアのローマに赴いてきました。 その旅については、後日記します。。。

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新年の初仕事は。

正月にちゃんとお休みをして、一度リセットされる年初め。 桜井フルートでは、いつも年初めにする仕事があります。 それは、「先人たちの制作した楽器の修復・再生」です。 いわゆるヴィンテージ楽器やオールド楽器といわれる作品です。 今回手がけたフルートは、「ヘインズフルート」。 ※以前ブログでも書かせていただきました。 本年度の新作制作を進める前に、今一度立ち止って色々な事を確かめます。 オールド楽器の再生でもっとも大事な事は、 楽器の「本質を見極める事」だとブログに書きました。 では、具体的に「見極める」とはどういった事でしょうか。 コンセプトや想いという思想的なところはもちろんですが、 技術的なところをいかに見抜く事が出来るかが大切です。 まず大前提として、 オリジナルの状態を残し再生する事を最優先にします。 ・歌口には手を入れない。 ・頭部管を切ったりしない。 ・磨きは機械磨きはせず、手磨き。大きなキズはそのまま残す。 ・タンポ(パッド)はカップのサイズに合わせてすべて自作する。 ・スプリングの減衰が見られる場合は、交換。オリジナルは切断せずに保存。 ・設計上のカップの開きにする。 ・管体に絡む修理が必要な場合は、最要注意。基本は、火を与えない。 (ちょっと専門的な言葉が多くなってしまいました・・・) 他にも細かいところはありますが、最重要な事は、 自分勝手な修理をせず、時間を経てエージングされた楽器の状態を残し、 さらにはメーカーの基本を守る事です。 基本を守り修復を進めていくと、考えられた楽器からは沢山の事を学べます。 自分達の楽器と、どこがが違うのか。それが、どのような効果を生んでいるのか。 先輩達が制作した楽器たちに触れ、学び、刺激を受ける事で、 今年度の新作制作にも良い影響があると私たちは想っています。 桜井フルート制作所 桜井秀峰

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1月3日。実家へ。

2012年1月3日。 昨日の余韻が熱く残る桜井夫婦は早朝より行動開始しました。 早め早めに掃除などの家事を済ませ、 息子奏輔の散歩がてら復路コースの下見へ。 国道一号線の沿道、もちろん誰もいません。 しかし、私たち夫婦はより良い環境で観戦する為にあらゆるシチュエーションを想定し、 観戦場所を吟味しました。 「ここだな。」 そうつぶやいや妻の一言は、何かここに埋まっているかの如く、 ここ以外には無いと思わせる強さがありました。 一旦帰宅して、おせち料理で鋭気を蓄え、直前までテレビで観戦。 東洋大はトップを独走しています。 そんな中、下位グループでは来年のシード権を争う熾烈な闘いが繰り広げられています。 これもまた箱根駅伝の面白いといか、容赦ないというか、現実というか。 悲喜こもごものレースを観戦し、よりテンションの上がる桜井夫婦。 上空にヘリコプターの音。 さて、いよいよ私たちの出番です。 国道1号線に出ると、すでに沿道には住民の皆さんがスタンバイ。 知った顔のご近所さんもちらほらお見かけし、新年のご挨拶~。 老若男女、趣味も思想も違うでしょうが、 同じ想いを抱いて沿道で応援しています。 そこにあるのは、 「ランナーを応援する」 というシンプルな想い。 桜井家の(というか妻の)選んだ場所は、 何故か空いていました。 恐らく相当な磁場が発生していたのでしょう。 ここで桜井家的ベストポジションで先頭ランナーの到着を待ちます。 上り車線の車両がほとんど走らなくなった頃、 白バイに先導された先頭ランナーがやってきました!! 先頭は東洋大の設楽選手!! どのくらいの差がついたのだろう?などと思う間もなく目の前に!! 「設楽ー!!!行け行けー!!」 「Go!Go!Go-!!!」 「走れー!!!」 桜井家、周りよりも明らかに大きい声援になっております。。。 後続のランナーが通過するたびに絶叫する桜井家。 息子の奏輔(2歳)も、両親に負けじと声を張り上げます。 「がんばりえー!!」 旗を振り、大声を出し、目頭を熱くする桜井家。 … Continue reading

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1月2日。気持ちは箱根へ。

1月2日 昨日を引きずるのかと思いきや、ご機嫌で鮮明なお目覚め。 理由はなんとなくわかります。 今日は正月の風物詩「箱根駅伝」往路の日だからです! 大磯は往路(4区)復路(7区)ともにコースになっており、 大磯の住民が大挙して応援に出かけるという、 特別な日でもあります。 私は高卒ですので、母校など特別に応援する大学は無いのですが、 2年前、目の前を激走する大学生ランナーを目撃してから、虜になっています。 今日の大磯は朝からソワソワです。 上空には中継ヘリコプターが飛び、 コース沿道には警備員や大学関係者がいたり、 時折通る新聞社の車から手渡される旗を手に今か今かと待ちわびます。 と言っても、そこはスローな大磯。 テレビで直前まで観戦して、先頭が通過する直前の頃にになってからワラワラと。 今年は妻も誘って観戦です。 正直、妻は興味ありません。 元々自分自身がアスリート系ダンサーだったからなのか、 人が身体を動かしている事にはあまり興味がないようです。。。 今回は、息子奏輔の為に「凧揚げをしよう」と誘い出し、海岸へ。 海岸脇の道路が往路のコースになっているので、 凧揚げのついでに観戦でもいかがですか?というふんわりとした誘い文句。 いざ海岸へ出てみると、凧揚げには最高の程良い北風。 凧揚げなんて30年振りくらいでしょうか。 ちゃんと上がるのかなあ、なんて少し心配しましたが、 最近のカイトは高性能なのでしょう、一発で空へ飛んでいきました。 カイトに付属の凧糸(50mくらい?)はすぐに無くなり、予備で買っていた凧糸(80m!)へ追加繋ぎ。 予備凧糸も順調に出ていき、ついに最長上空まで飛んでいきました!! 息子も一丁前に凧を操る~ 風を手で感じながら凧を操る。これまた日本の風物詩ですね。 凧揚げが思いのほか楽しかったのは妻だったようで、 息子が少し飽きてからはずっとやってました。 凧揚げを堪能していると、いつのまにか沿道に住民がワラワラと。 おっと!そろそろ先頭のランナーが来る時間! 急いで凧を引き寄せようとするも、全長130mにもなる為、 時間のかかることかかること。。。 釣りのリールでやれば良かったか?というくらい、延々と続く引き寄せ作業。 夫婦で交代しながら今年最初の共同作業です。 結構巻いただろうと、上空を見上げるとあまり変わらない感じ。。。 先頭の到着まで間に合うだろうか、、、 … Continue reading

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