桜井 幸一郎(Koichiro Sakurai)

1932.12.20-2014.3.30

桜井フルート制作所創業者

1932年、鹿児島県山川町(指宿市山川)生まれ。幼少よりバイオリンを弾き、油絵を描く。

1950年、広島大学中退。

1955年、「タネフルート」にてフルート制作に従事。フルート制作を種子政士氏に師事。

1959年、タネフルートから独立。

同年、サクライフルート制作・発表。

 

10代の頃はバイオリニストか画家になるかで悩んでいたが、バイオリンは自分より年下で上手過ぎる子がいた為「これじゃあ、世界一にはなれない」と断念。画家もデッサンが上手いだけでは食っていけないので諦める。しかし、諦めが悪く東京の叔父宅(三界実義:作曲家)へ居候しながら、映画の看板描きなどをしていた。22歳の時に故村松孝一氏(ムラマツフルート創始者)と運命的な出会いを果たす。氏の仕事ぶりを見て「俺にも出来そうな仕事だな」と思った事を同居している叔父に話すと、「あの人は日本一のフルート職人だぞ」と言われ、「あの人が日本一なら俺は明日にでも世界一になれる」と豪語。手先が器用な事を知っていた叔父は頷いただけだった。一週間後「お前は今日からタネフルートに行け」と叔父から告げられ、その日からフルート制作人生が始まった・・・