一音一心

日差しは無いけど、やっぱり暑い埼玉の工房・・・。
今年は省エネエアコンを新調したので、安心して奏者の皆さまをお迎え出来ています。

先日いらしていただいた奏者のお話。

愛用のAU-10製フルートの調整をしている間、しばしご歓談。
この1年に起きた出来事や感じた事など、たくさんお話しました。
ここ最近は体調を崩されていたようで、
フルートを吹いていられる今をより大切にかみしめているように感じました。

「木管、吹いてみます?」

「はい。ぜひ。」

前回いらした時にも木管を吹いて頂いてまして、
「また吹いてみたい」と想いを馳せていたようです。

それこそ、
ひとつひとつ、少しずつ音を確かめるように吹いていました。

木管を愛用していただいている奏者の中には、
木管によって人生を大きく変えた方々がいます。

私たちも木管を制作し始めて大きく変わりました。

音楽の中でのフルート。
貴重な木材で制作するという心構え。
生きていた木を殺さずに「活かす」為に必要な知識と経験。
今も日々探求と試行錯誤の連続です。

調整も無事に終わり改めて自分の楽器を吹くと、
流れるように自然と音が出ていました。
苦楽を共にした相棒は奏者の心もわかっているのでしょう。

木管を通して何かのきっかけを感じていただけようです。
愛用のAU-10とさらに表現の幅を広げられることと想います。

桜井秀峰

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