待ちに待った夏です。
梅雨明け宣言はまだですが、私の地元大磯町では先日3日に海開きをしました。
ちなみに大磯海水浴場は日本で最初の海水浴場です。
西の湘南”西湘”とも呼ばれる大磯町では、海開きの日に御神輿を担ぐのですが、
なんと、その御神輿は海の中まで入っていきます。
普段は神輿に上がる事は禁止されていますが、
海に入る時だけは許されます。
御渡りとか渡御(とぎょ)とも言う神事なのですが、
それはそれは、海男衆の群雄割拠。負けじと海女衆の狂乱麗舞。
例年の私であれば海の家でちょっと一杯しているところですが、
今年の私は、縁あって群雄割拠の仲間入り。
先祖代々祭り好きの血が騒ぎに騒ぎました。
海水を含んだ重量級の御神輿で肩はパンパンになり、
大声で掛け声を出し続け喉はガラガラになってしまいました。
湘南の神輿は「どっこい神輿」とも呼ばれ、
「どっこいどっこい」「よーいよいと」「そーらきた」などの掛け声と、
「甚句」を謳いながら担ぐという特徴があります。
大磯を謳った大磯甚句もあり、「地の句」にふさわしい素晴らしい詩たちです。
今年の海開きの様子です。右の神輿のどこかに私がいます。
海から上がって最後のクライマックスのところです。
実は、、、大磯町のお祭りはこれで終わりではありません!
7月17日に大磯高来神社の夏季例大祭本宮が本番です。
祭り好きな大磯地元衆は今からソワソワしております。
17日早朝から高来神社の御神輿「高麗権現」を各町内で担ぎ渡し、
昼ごろに大磯照ヶ崎へと浜降りします。
「高麗権現」を先頭に各町内13基の御神輿が次々と浜降りをする姿は、
本当に圧巻です。
午後は「高麗権現」を順々に町内を担ぎ戻し、高来神社へと帰ります。
私の町内「山王町」は、早朝1番手と高来神社へ戻る最後の担ぎ町になります。
今年は、私よりも祭り好きな家内と息子も参加するので、
例年以上の盛り上がりは必至です。
また、隔年(2年に1回)で「大磯御船祭」となるのですが、
この祭りがこれまたスゴイ事になります。
御船祭は大磯町指定民俗資料無形文化財に指定され、
「かながわの祭り50選」にも挙げられている夏祭りで
二艘の船形の山車(マツリブネ)が大磯各町内を曳かれ照ヶ崎へ浜降りします。
このお祭りの由来は、
昔々、大磯浦の漁夫「蛸之丞」 ( たこのじょう ) が海へ漁に出ると、
海の中から光が発し、波間から一匹のタコが現れました。
そのタコは船に上がると不思議と光輝く千手観音に姿を変え、高麗寺に奉納されました。
その由来に基づき祭りが行われています。
祭りは毎年行われていますが、偶数年毎に2艘の船形の山車(マツリブネ)が町内を曳かれます。
そして、高麗権現や千手観音が海中から引き揚げられた由来を伝える舟歌や木遣唄が歌われます。
かつては照ヶ崎から花水川を遡って神霊を迎え、再び川を下って海上を渡御しましたが、
今日では船形の山車で陸上の町内を練り歩きます。
今日まで 700 年余りの歴史と伝統を持って受け継がれてきたお祭りです。
(大磯町観光協会より)
残念ながら去年が本祭でしたので今年は御船が出ないのですが、
夏季例大祭として浜降り祭は執り行われます。
先日から毎晩夜9時ごろまで各町内の子供会はお囃子の練習をしています。
今晩は、私も子供たちに教わりながら笛を吹いてきました。
フルートよりも難しいかも・・・。
普段は西洋音楽に触れていますが、
心はやっぱり日本人なんだなあ、と改めて感じた一日でした。
桜井秀峰