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新しいアルバム作り

ランザン・クインテットの皆さんが来られる数時間前、 私は小学、中学の同級生のご実家にお邪魔していました。 同級生のお父様は10年前にお亡くなりになり、 お父様に愛用していただいていたサクライフルートも形見として眠ったままでした。 先日、奥様よりお電話をいただき、 「この楽器を大切に吹いてくれる人の元へ旅立たせたい。形見として眠らせるのは楽器が可哀想だから。」 とのお知らせを聞きお宅へお邪魔した次第です。 それこそ、お父様には小学校から可愛がっていただいてました。 フルート制作を始めた時も激励された事を今でも憶えています。 10年ぶりに再会した愛用のフルート。 フルートは10年眠っていたとは思えないほど状態も良かったので驚いたら、 「主人がとっても大事にしていたので、同じように大事に仕舞っていた」とのこと。 そしてお母様からフルートとは別に渡されたものがありました。 それは、アルバムでした。 このフルートが完成するまでを細かく写真に撮っていたのです。 私も素直に「うわー。すごい!」と声をあげてしまうほど、綺麗な写真たち。 そして、自分のフルートへの愛情。          お母様も形見として手元に置いておきたかったのですがご自身もハープを演奏されるので、 楽器は演奏されるためにあるんだと想い旅立たせる決心をしたそうです。 フルートと一緒にアルバムもお預かりする事にいたしました。 新しい次の奏者にも想いを引き継いでいただきたい。 そして、新しい物語を紡いでいってほしいと想っています。 桜井秀峰

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ランザン・クインテット

先日、桜井家にとって大切な4人の奏者が来訪されました。 家族のようにとっても暖かく、そして熱い方たちです。 後方右より ツクイ・キヨシさん エリカ・ヴィルフリンガーさん 遠藤尚子さん 岡崎明義さん ツクイさん、エリカさんご夫妻はウィーン在住のフルート奏者。 桜井家とは30年来のお付き合いになります。 幸一郎とツクイさんは20歳近く違いますが、 友人でもあり、良き理解者でもあり、時に親子のようであります。 私も幼い時からツクイさんの事は親父から聞いていました。 「あんなに情熱的な奴はいない」 ウィーンから届いたフルートへの想いを綴った手紙(ほんの一部) 幸一郎もそれはそれは熱いですが、ツクイさんも負けていません。 たくさんの”伝説”を残しているツクイさんですが、ウィーン留学のきっかけから伝説的です。 留学先も決まっていないのに、単身ウィーンへ乗り込んだのが1974年。 しかも、シベリア鉄道10日間の旅。でも片道切符。 ウィーンへ乗り込んでから情熱と奇跡的な出会いによって、 ウィーン国立音楽大学への入学を果たしました。 師事したのは当時ウィーンフィル首席奏者でもある巨匠ハンス・レズニチェック教授。 以来40年近くオーストリアにいらっしゃいます。 その40年の間にも幾多の”伝説”がありますが、 残念ながらここでは紹介しきれません。本当にたくさんあるから。 でも、皆さんにもツクイさんの軌跡を知っていただきたいので、 近い将来ツクイさんの自叙伝が出版される日を熱望しています。 熱いツクイさんの側でいつもは冷静に、時にツクイさん以上に情熱的になるエリカさん。 生まれも育ちもオーストリアですが、どこか日本人のような振る舞いや雰囲気。 エリカさんの吹く日本の曲を聴くと、日本人が吹くよりも日本的に感じます。 ランパルさんの春の海を思い出します。 そして、ツクイさんとは40年来の岡崎明義さん。 ツクイさんが来日すれば、一緒に演奏をし、酒を酌み交わし、さらに旧友を深める。 昔も今も良き仲間であり、悪友でもあるのでしょうか。 こんな友がいるお二人をいつも羨ましく見ています。。。 熱い先輩3人の中で、いつも満面の笑みを絶やさない遠藤尚子さん。 岡崎さんのお弟子さんであり、ウィーン国立音楽大学で研鑽を積まれました。 そう、ツクイさんの後輩でもあります。尚子さんもやっぱり熱いです。 こんな素敵な皆さんが2003年に奇跡のクインテットを結成してくださいました。 その名も、「ランザン・クインテット」。←先日、命名。 以前からツクイさんに「桜井さんに恩返しがしたい。嵐山町で演奏会を出来ないか」と言っていただき、 … Continue reading

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