のストーリー
1 「探求から満足へ」
2003年、地元にて開催されたフルートフェスティバルでサクライフルートに出会いました。試奏したフルートはイタリアの古いヴァイオリンのようなピュアで乾いた音を奏で、弱く吹いても良く鳴るし、強く吹いてもそのエネルギーを受けとめてくれるような豊かさを感じ感動した事を今でも鮮明に憶えています。すぐに楽器店を通じてGS洋銀製を注文しました。 1年と数カ月後に自分の手元に届いたGS洋銀製は、今まで見てきたフルートとは明らかに違い、とても美しい形をしていました。手にとると、作りもしっかりしているしメカニズムは滑らかに動くし、機能性は申し分ないと感じました。しかし、頭部管が試奏したタイプと違うようで自分ではうまく鳴らす事が出来ない・・・。仕方がないので、今まで使っていたフルートの頭部管をセットして吹いていました。
5 「必然の出会い」
「木管フルートが気になる!」と思っていた私は、丁度タイミングよく、知人が使用しているサクライ製の黒檀フルートを間近で見ることができました。どんな音がするのか?吹奏感はどうか?そもそも、サクライフルートをよく知らない、、、。 早速工房を紹介していただき、何かに導かれるように埼玉まで足を運んでいました。そこで、木管フルート、総銀製、洋銀製、プラチナ製などのフルートを、次々と試奏させていただきました。サクライフルートをよく知らなかった私は、ブレスコントロールのし易さに感動しました。それから、見た目の美しさ。私が一番気になった【コムプライト】は、木目がはっきりと出ていて、金色のキィがセッティングされています。いくら眺めていても飽きないです。 私の音を聴いていただいた幸一郎先生の「【コムプライト】が一番向いているのではないか」という助言に、すっかりこの子を連れて帰りたいという気になってしましました。 ・・・そして、工房へ出かけたその日に、【コムプライト製フルート】を注文して帰ったのです。本当は連れて帰りたかったのですが。。。 木管フルートは、「私と一緒に成長していくもの」だと思っています。 幸一郎先生には、「木管フルートは鳴らせるようになるまで10年はかかる」と言われました。
7 「生きている討論」
フルートを始めたばかりのころ、僕のフルートの先生が「珍しいメーカーの珍しい楽器が吹けるからおいでよ。」と言われ地元の楽器店で吹いてみたのがサクライの木管でした。最初の印象は、「木の楽器なのに、黒くない」でした。明るめのピンクに近い色をした木管を吹いてみると全く吹けない・・・。当時は何が良くて何が悪いかなんて全然わかってなかったと思います。 それから6年くらいは他社製の総銀フルートをメインに吹いていましたが、マニアックな嗜好になってき色々な楽器の試奏を繰り返していました。特に木管への興味は日に日に増していました。楽器店に展示されている木管やヴィンテージの木管を色々と吹いてみました。しかし、サクライ木管との最初の出会いが頭の隅から離れなかったので、制作所へ電話をかけたのが最初です。